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医療系大学生のリアルに迫る「MedYou Laboys&Girls」vol.2 前編【北海道大学医学部6年 加地紫苑】

医療系学生(MedYou Laboスタッフ)が考えていることを根掘り葉掘り伺う「MedYou Laboys&Girls」の第2弾。今回は副代表を務めている加地紫苑ちゃんのインタビューです。


インタビュアー:慶應義塾大学看護医療学部 成田万里奈()

インタビュイー:北海道大学医学部 加地紫苑()     


目次

前編

  • コロナ禍だから挑戦出来たこと

  • クラウドファンディングを通して形作られた覚悟

  • 考え方を「アップデート」することが未来につながる

  • 医学部入学後の価値観の変化

後編

  • 医学研究という道

  • 進路選択の迷い

  • 日本のみならず世界で研究していきたい

  • これからのMedYou Laboとの関わり

  • 自分が面白いと感じたものを大切に

  • 中高生が主体的に学べるようなコンテンツ作り


ま:今日はよろしくお願いします!まずは自己紹介をお願いします。


か:北海道大学医学部医学科6年の加地紫苑(かちおん)です。よろしくお願いします。


コロナ禍だからこそ挑戦できたこと

ま:かちおんさんはMedYou Laboの副代表として活動されていますが、半年間の活動を振り返ってみていかがですか?


か:のびのびと楽しく活動することができています。半年前は、今後に対する不安が大きかったのですが、振り返ってみるとやりたかったことを想像以上に達成することができていると思います。スタッフのみんなの色々なアイデアを一つひとつ実現できていると思いますし、この団体には「困難な状況でも臨機応変に対応していく力」があるなと感じています。今までやったことがないことに対しても、「それ面白いからやってみようよ」と柔軟に動けるところがこの団体の良さだと思いますね。


ま:半年前に感じていた「不安」というのは具体的にどのようなものですか?


か:私自身が今年6年生になったので就職活動があって。学生として活動できるタイムリミットがある中で、団体として結果を出して対外的に認知されるためには、積極的に活動していかなければいけないという焦りや不安を感じていました。新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年上半期に予定していた出張授業は延期や中止になってしまいましたし…。

でもその一方で、コロナ禍だからこそできることに目を向けることができたと思います。

「社会のニーズとこちらがやろうとすることが上手くマッチした時に良いものが生まれる」と私は考えているのですが、今回色々なご縁が重なって、コロナを題材にしたオンライン企画の開催など、新しい挑戦ができたのはすごく良かったと感じています。



クラウドファンディングを通して形作られた覚悟

ま:そもそも高校生向け出張授業に携わるようになったきっかけはどのようなものだったのですか?


か:第一回目の高校生向け出張授業を、静岡県立韮山高校で開催した時、私は当時出張授業を開催していた部署の中で副責任者をやっていました。予定が合わなくて当日はイベントに参加することができなかったのですが、その時に「リアル救急救命ゲーム」というコンテンツの一つを担当させてもらったことがきっかけです。

初めは当時の母団体の一企画として関わっていたのですが、次の年度が始まるタイミングで、あすみん(MedYou Labo代表の林)から「今後やっていきたいこと」について話を聞く機会があって。あすみんの提案やアイデアに対して純粋に、「面白そう!楽しそう!あすみんの考えてることならきっと成功するはず!」って思ったのと同時に、自分ができる範囲で力になりたいと思いました。


ま:素敵な関係性ですね。あすみんさんにとっても、かちおんさんという同期の仲間がいることは大きかったのではないかなと思います。




ま:出張授業に本格的に携わるようになったきっかけはありましたか?


か:転機はクラウドファンディングですかね。

この企画の重要性や意義をたくさんの人にプレゼンすることで、この企画に継続して関わっていくことへの覚悟が形作られたというか…。クラウドファンディングは初めての経験で不安なこともあったけど、支援者の方々からのメッセージはすごく励みになったし、無事にクラウドファンディングを成功させられたことが、「支援者の想いに応えるためにもこの企画をしっかり続けていこう」という決意を固めるきっかけになりました。


ま:高校生向け出張授業のどういったところを「面白そう」と感じましたか?


か:あすみんから「医療系学部を志望する高校生に、何かできないかと思っている」という話を聞いたときに、自分自身の高校時代を思い出して、自分が高校生だった時にもこういう企画があったら良かったのにな〜って思いました。


私自身、医学部進学に関する情報が少なかったり、偏差値のみを見て受験校を決めてしまう人も周りにいたりして、モチベーションが上がらないと感じた時期もあったんです。

実際医学部に入ったらどんなことを勉強するのか全然知らなかったんです…それを知って進路選択が変わったかと聞かれると、そういうわけではないけれど、もし大学生活に関する情報を得ることができていたら、医学部で過ごす6年間のビジョンを持って受験勉強に向き合えただろうなって思います。


ま:たしかに、自分の中で明確なビジョンがあれば、仮に浪人を経験したとしても、高いモチベーションを保った状態で受験勉強を頑張れそうですよね。



考え方を「アップデート」することが未来につながる

か:すごく抽象的な話になってしまうのですが、人や社会の変化には、「価値観のアップデート」が何よりも重要だと私は考えています。アプリのアップデートのように、これまでの考え方に固執しすぎては10年後20年後の未来は変わっていかないと思うんです。


医療の世界においても同様だと考えていて、私は「人々が抱いている医師に対する漠然としたイメージ」と「リアルな現状」を、医学生として正直に伝えようと心がけています。少し年上のお兄さんお姉さんみたいな、高校生にとって「身近な」存在でありたいと思っています。


医学部入学後の価値観の変化

ま:なるほど。かちおんさんが考える「医師に対する漠然としたイメージ」とはどのようなものですか?


か:色々な考え方があると思いますが、私は「患者の命を救う」というイメージのみで医学部に入学しました。6年間、医学を勉強して、今では、医師のあり方について考えさせられることが沢山あります。


例えば、昨今急速に開発が進んでいるAIによって、医師が担っていた業務の一部が置き換われつつあります。AIをはじめとしたテクノロジーと上手く共生していく姿勢でなければ、これからの医療は進化しないでしょうし、医師は生涯勉強し続けなければなりません。


また、「患者さんの心に寄り添う」という言葉の重み。上手く表現できませんが、医師として生きるということはこの大きなテーマに自分なりのやり方で答えを探していく旅なのかもしれません。


ま:病院実習などを通して実際に患者さんと接すると、感じ方が変わりますよね。


か:医療者が患者さんに「寄り添う」方法に絶対的な正解はないと思うし、結局は医師と患者の間で確かな信頼関係を作らないことには何も始まらないでしょう。



ま:ここまで、MedYou Laboの活動や大学生活についてを聴いてきました。後半では医学部を目指した理由や今後の話を聴いてみたいと思います。


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